今年度のコンクールが終了しました。では、ボクの独断と偏見で、各団体ごとに軽く講評してみようと思います。
1.フィルハーモニア・ウインド・オーケストラ
(課)4(自)セレブレーションズ:銀賞
(評)ウチの団体です。演奏するのと聴くのは別モノなので、講評不可。
2.名取交響吹奏楽団
(課)4(自)荒野を満たす月の光~Toward Enbrance,for peace II~:金賞・代表
(評)演奏直後のため聴けなかったので、講評不可。課題曲の冒頭のアンサンブルがやや不安定だったらしい。自由曲は飯島俊成氏の委嘱作品。曲の情景が目まぐるしく変化するらしい。
3.みんみんぜみ吹奏楽団
(課)4(自)エイブラムス・パーシュート:銅賞
課題曲は表拍と裏拍のアンサンブルが崩れていた。自由曲はホールジンガーの作品で、実に快活な曲だが、曲に振り回されている印象が強い。それがこのバンドらしさと言ったら不謹慎か?
4.南六軒丁ウィンド・アンサンブル
(課)2(自)ロマネスク:銀賞
メンバーの殆どが東北学院大SWEの卒業生によって構成されているバンド。OB会の恒例行事としてコンクールに参加している。賞目的での参加ではないため、純粋な演奏の楽しさが伝わってくる。演奏上の意思統一が暗黙で出来ているが、練習回数の少なさから、やや音色のブレンドまでは手が回っていない感があった。
5.仙台吹奏楽団
(課)2(自)アンティフォナーレ:銀賞
宮城県内では最古参のバンド。歴史は古く、昭和40年代からコンクール参加。課題曲は音の鳴りが浅いのがネック。部分的にセクションバランスを人為的に変更しており、あまり好きにはなれない演奏。自由曲は一変。曲の緊張感が良く伝わってくる。TpとTbが2セクションになってからの部分は効果少。
6.若林区吹奏楽団
(課)3(自)仮面幻想:銅賞
課題曲はマーチとして流れない。音の凸凹が多い。自由曲は苦心の跡が見えるが、なかなか楽しめた。個々の奏者がバランス意識をもつべき。
7.創価学会宮城吹奏楽団
(課)4(自)第六の幸福をもたらす宿:金賞
いわゆる耳に痛い音を出すのが伝統。音楽の流れも概して人為的。演奏の安定度は比較的高い。好きになれない部分も多いが、圧倒的な力強さをウリとし、初の金賞を受賞。
8.仙台グリーンウインドアンサンブル
(課)3(自)たなばた:銅賞
うっかり本番で使うトライアングルを忘れたらしく(笑 ウチのバンドの楽器を貸してあげたのが微笑ましいエピソード。演奏は…全般的に音が荒い。オプションのはずのTimpaniは叩き過ぎ。自由曲はバンドのカラーには合っていると感じるが、もう少し一般バンドらしい音色を望みたい。
9.古川シンフォニックウィンズ
(課)4(自)バレエ音楽「ライモンダ」より:銀賞
例年通りのしっとりとした演奏。重鎮とも言える指揮者の振り方は、慣れるのに時間がかかりそうだが、個人的には好きかも(笑 自由曲の「スペインの踊り」の途中でテンポが崩壊したのは残念。「ギャロップ」が妙に淡々としていたのが惜しい。
10.はさま吹奏楽団
(課)3(自)五つの沖縄民謡による組曲:銅賞
課題曲は全体的に音が荒め。テンポやリズムは安定していた。圧倒的なキャリアを誇るEuph奏者(実は、学院大OBの方です)の対旋律は絶品。自由曲は、真島俊夫氏の作品。導入部が微妙だったが、実に良い選曲。他バンドに比べて、中高年の頑張りが印象的。ある意味バンドの理想とも言える。結果は振るわなかったが、会場内の評価は高かった。
11.泉シンフォニックウィンドオーケストラ
(課)4(自)放射と瞑想:金賞・代表
今年の5月に泉シンフォニックサークルから改称。他のバンドが課題曲で何らかの問題があったが、この団は全く申し分なし。自由曲は弱奏部分のキズが若干見えたが、実に充実度の高い演奏。おそらくトップではないかと思われる。
12.利府吹奏楽団
(課)3(自)交響曲第1番「指輪物語」よりI:銀賞
課題曲は音楽の流れや安定性が今ひとつ。アーティキュレーションが楽譜とは明らかに違う部分があった。自由曲でも同じ傾向があるが、課題曲では明らかに鳴っていないパートが自由曲で鳴り出すのに驚き。曲によって気合の差が大きいのは、疑問が残る。実力から判断すると、自由曲は難しいのではと感じられた。
13.石巻シンフォニックウィンドアンサンブル
(課)1(自)吹奏楽のための交響曲より第4楽章:金賞
金管の個人能力が高いが、課題曲はさすがに難しい。自由曲はジェイガーの名曲。少人数であるが、確かな技術に支えられ、しばらく振りの金賞受賞。
…てな感じでございました。